原因不明の病気のため、まだ根本的な治療法は確立されていません。症状を抑えるために薬物内服療法を用いることもありますが、現在ではボツリヌス療法が主流となっています。
この治療法で用いられる「ボツリヌス毒素」は美容業界でシワとりなどに使用されています。「ボトックス」という言葉なら聞き覚えのある人が多いかもしれませんね。
【薬物内服療法】
症状が軽い場合には抗パーキンソン薬、抗コリン薬、向精神薬などを服用します。服用しても改善されない場合には、次に紹介する「ボツリヌス療法」をすすめられることになります。
【ボツリヌス療法】
現在、眼瞼痙攣で主流となっている治療法です。痙攣しているまぶたの筋肉にA型ボツリヌス毒素製剤を注射します。注射により神経細胞内に取り込まれたA型ボツリヌス毒素製剤は、筋肉の収縮に関与する神経伝達物質アセチルコリンの放出を抑制します。その結果、症状を軽くすることができます。個人差はありますが、1回の注射による効果の持続は約3〜4ヵ月です。そのため、効果がなくなるたびに再投与する必要があります。まれに、まぶたが閉じにくくなるなどの副作用もありますが、そのほとんどが1ヵ月ほどで消失します。
「ボツリヌス毒素」といっても、口から入って腸へ大量に吸収されなければ中毒症状は起こりません。眼瞼痙攣の治療として1回に使用されるのは比較的少量なので体への負担も少なく、治療時間も短いため、日常生活に組み込みやすい治療法であるといえます。眼瞼痙攣の治療であれば保険が適用されるという利点もあります。
また、眼瞼痙攣でのボツリヌス療法は所定の研修を受けた専門医でなければ施術することができません。受診の際に実施可能かどうかを確認しましょう。
ボツリヌス療法を受けてはいけない人
・妊娠中の人
・授乳中の人
・数ヵ月以内に妊娠を望む男女
・15歳未満
・重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症
などの疾患がある人
ボツリヌス療法を受ける前に医師と相談する必要のある人
・以前ボツリヌス療法を受けて、なんらかの副作用のあった人
・体質的にアレルギーの出やすい人
【手術】
眼輪筋(※)(がんりんきん)の一部を切除する治療法です。しかし、術後に表情が変わってしまうことがあり、再発もありうることから、よほど重度の場合にしか適用されていません。
※眼輪筋・・・眼の周りを取り囲んでいる筋肉
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